知らない人からしたら、タイトルからして「???」かと思いますが、HDD(ハードディスク)からデータを救出(サルベージ)しましたよー的な話です。
専門用語ガッツリな上に、結構長文ですが、「ふ〜ん」くらいでも結構ですので、読んでいただければと思います〜。
我が社のデータは、LinkStationと言うNAS※1に入れていて、RAID1※2にて管理していたのですが、ある日突然LinkStationにアクセスできなくなりました(涙)
原因は分からないのですが、とにかくアクセス出来ないわけです。会社の色々や、写真などがガッツリ入ってる訳ですよ。結構マジ泣きモードです…。
とはいえ、泣いてても状況改善しないので、とにかく調べてみます。
まずは、LinkStationから抜き出したHDDをケーブル(裸族の頭)で繋いでPCに接続してみたところ、未フォーマット(HDDをコンピューターで利用できない)状態を表す『RAW』となっていてHDDを認識してくれない…。ううむ、困った…。
ならばとTestDiskというツールを使って確認してみたところ、データは残ってそうな気配が!ちょっと明るい兆しが見えましたぞ!
ここで、コンピューター内でデータにアクセスする仕組みをざっくりご説明しておくと、下記図のような感じなんですねー。
それを踏まえて、改めてウチのHDDの状況を整理してみると、上記図で言うところの「受付の人がスタッフ専用倉庫の中のどこに荷物を収納したのかが分からなくなった」ということなんですね。
なので、対処方法としては、「受付の人に改めてスタッフ専用倉庫内の配置を覚えてもらいましょう」という感じですねー。
LinkStationに刺さっていた不調のHDDを直接触るのは何かと不安なので、HDDをクローン(システム領域も含めたHDD全部のコピー)して、まずはそいつで復旧処理ができるかやってみました。ただ、不調のHDDなので無事にクローン出来るかも怪しかったのですが、無事にクローンできたのでホント良かった。
個人的には、不調な状態もそっくりそのまま不調な状態としてクローンできるというのはいい学びでした(^^;
ちなみに「KURO-DACHI/CLONE/U3」を使ってクローンしました。パソコン工房のお正月の個数限定価格で、3,500円位だったので、実にお買い得でした(笑)
ということで、クローンによって作成したHDDに対して、先ほどのTestDiskを使って、再設定した所、無事にアクセス出来る状況になりました!!
これで、第一段階クリアです!!やったー!!
さぁ、後一息です!
LinkStationのHDDデータを直接見るには、Linux系のOSにマウント(接続)すればいいので、PCにインストールしているVirtualBox(仮想環境)にUbuntu(ウブントゥ)を入れてマウントした所、無事にデータを確認できました!
後は、VirtualBoxのUbuntuからPC側へ、対象データをコピーしてあげれば、無事にサルベージ完了です!
自戒を込めて、教訓を…。
- RAIDを組んでても、全部のHDDに一気に障害出たらどうしようもありません…。
- HDDへのアクセスができなくなっても、データ自体は救出出来るかもしれないので、諦めないこと!
- 別媒体(AWSのS3とか、別筐体のHDD等)にもバックアップ取りましょう…。
はぁ、長かったぁ。
けど、メッチャ勉強になりました〜。
そうそう、ちょうど姪のWindowsパソコンも起動しないとの事だったので、HDDを確認した所、同じ現象でデータアクセスできなかったので、TestDiskを使ってデータを救出することができました!
大量の写真とかiTunesなどの音楽データとかが救出できたので良かったです〜!
※1 NAS:Network Attached Storage。「ナス」と呼ばれる。ネットワーク上に配置したデータを保管する機器。Wikipediaはコチラ。
※2 RAID1:「レイドワン」と呼びます。HDD2枚に全く同じ内容を保存していて(ミラーリングと言います)、どちらかのHDDが壊れても、もう1枚にデータが入っているので、データが保全されるという基本的なデータバックアップの仕組みです。ですが、2枚同時に壊れると、データが復旧できなくなります。機器にもよりますが、一般的には壊れたHDDを交換することで、正常なHDDから自動的にデータがコピーされるので、常に二重でデータが保管されるナイスな運用が可能なのです。参考はコチラ。